毒舌姫と俺様クールな王子様
‐―1日目―‐
放課後図書室
「ふわぁ〜…」
「大きなあくびだな。」
「寝不足気味なもんで…」
今ここにいるのは、奏先輩と一先輩と私。
何か不思議な組み合わせの中、パチンパチンと書類の整理中。
しかも一先輩の方はひたすら無口のまま何かしている。
奏先輩はパソコンと向き合い何かしながら、紅茶みたいな何かを飲んでいた。
パチン…
カタカタ、カチカチッ
がさがさ、シュッ…←(?)
微妙な空気だが、今日はうるさくないので、仕事がはかどって順調。
何故うるさくないかって?
それは、今日、水崎も秋先輩も双子ブラザーズもいないからだ。
水崎は理事長に呼ばれていないし、双子ブラザーズは家の用事があるらしい。
秋先輩は仕事に行って、図書室がすごく静か。
しばらく仕事をしていたら、桐都先輩と共に水崎が戻ってきた。
戻ってきてすぐ水崎は奏先輩に何か耳打ちしていってからまたどこかに行ってしまった。
私にもいらない言葉を残して。
「おい、ちゃんと書類片付けてるか?」
「してますよ、ほら半分は終わりました―だ」
「いちいちムカつく言い方だな!?今日は忙しいから許してやるけどよ。」
「ふーん、じゃあ早く行けばいいじゃないですか。」
「本当ムカつくな、お前」
「はいはい。」
「チッ、まぁいい。奏、後は任せた。」
「ん、分かった。」
何を任せたのか少し気になったが、目の前に座って私の事をジーッと見てる桐都先輩の事の方がもっと気になった。