毒舌姫と俺様クールな王子様
「今の所は特にない。」
パソコンを見たまま、奏先輩は答えた。
「何やつまらんな―」
秋先輩はぶつぶつ何か言いだし、双子ブラザーズはまた私の所に来て、しつこく遊びに誘ってくる。
私が2人を無視し、もう帰ろうかなと思ったとき、桐都先輩が何か思いだしたように、水崎の元へ歩いていく。
「忘れてた、仕事と言えば、新しい依頼を学園長から頼まれてきたんだ。」
桐都先輩の言葉で皆(一部を除いて)一斉に、桐都先輩と水崎の方へ向く。
「何の仕事だ。」
水崎がそう言うと、桐都先輩は水崎に何かヒソヒソと耳打ちをした。
何の話しか分からないが、桐都先輩の話しを聞いた水崎の顔が少し曇った。
「またあったのか?」
「ん…そうみたいだね。」
2人共悩ましい顔をしながら、何か考えだした。