毒舌姫と俺様クールな王子様
「ハァ…すいません、…遅く、なりました…。」
走ったせいで息を切らし、言葉が途切れ途切れになってしまった。
「え、七海ちゃん?」
「はい、そうですけど?」
桐都先輩の質問を不思議に思いながらも、答える。
「髪下ろしてたから、最初誰か分からなかったよ。」
普段は髪をくくってるからって、普通分かるだろ。
何て心で思いながらも、口には出さず、答える。
「そうですか?でも、皆さん早いんですね。」
私はそう言って皆を見回す。
やはり皆さん、素晴らしくカッコいい…
特に私服なんて見たことなかったから、色々な意味で驚いた。
服のセンスがよすぎるんだよ。
それぞれ個性豊かな服装だけど、どの服も品が溢れていて、こんな格好の私は恥ずかしくなってくる。
「そこにつっ立ってないで、早くこっちに来い。」
と水崎の言葉に我に返り、皆の所に行く。