秘密なこと
そして雅也と女の子達の横を通って駅に向かう。


駅前には人がたくさん居た。

カバンから伊達眼鏡を取り出してかけた。


すると…

「ごめん杉田…ハァハァ…囲まれちゃって…」


「……ううん。来るの速いね…走ってきたの?」


「そりゃあ…な。

行こっか。」

雅也は私の手を取り、改札に入る。


ホームにちょうど来た電車に乗り込み、座った。


「なぁ、お前それ伊達眼鏡?」


「あ、うん。……変?」

私が恐る恐る聞くと、雅也は私の目を見つめて

「……いや?可愛いよ。」

と言い、フッと笑った。

目をそらして、上から垂れている小説の宣伝に目をむけた。

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