秘密なこと
「杉田 美香として接する。

俺だけじゃない、クラスの奴らだってそうだ。


信じろよ。」


「…っ……っく……ひっく…」


「だぁ!泣くなよ〜」


「な・泣いてな…!!」

気づけば、私は高橋君に抱きしめられていた。


「ちょっ…!?」


「大丈夫…。俺が、守る。

お前が空気みたいに扱われないようにするから。」


「うん……。」


「大体お前自意識過剰なんだよ。あれが繰り返されるのって告白されるのが前提だろ?」


「あ…そうだね…」


「んだよ、気づいてなかったのかよ。」


「あはは!そうみた……い…」

顔を上げると、高橋君の優しい笑顔が目に飛び込んできた。


ゆっくりと高橋君の顔が近づいてくる。


《あ………。》

あと少しで唇が触れる。


私は目を閉じた。
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