ずっと前から
場所は、人気の無い体育館裏へと連れてかれた

伶生はいつもの明るい印象とは別に
【男】の真剣な顔をして
私を有紗から引き離し体育館裏へと連れてかれた。
...自然と、手を繋いで...。


伶生は少し黙ってから口を開いた。


「...鞠果。ずっと前から好きだった。」

そう言った。



伶生の声はいつもより低くて


『冗談でしょッ♪』
なんて言えなかった。


ガタッ!!!!

と、02人の沈黙を遮るように
何かが落ちた音が聞こえた。


そこには

私の傘が地面にひっくり返り、呆然と立ち尽くす
...有紗がいた。



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