君のいる世界


「ふ~ん。俺も名前で呼んでいい?」
咲哉は笑顔を莉沙に向ける。


「え!?」
驚く莉沙。


「ダメ?」
寂しそうに莉沙を見つめる。


「いいょ」
そんな顔を見ると莉沙は小さく頷いた。


「はぃはぃ!!私も名前で呼んでほしぃなS2」
この女は本当に咲哉が好きだな。


「もちろん♪」
咲哉は青木に向かって最上級の笑顔を見せる。
やっぱり咲哉は女殺しだと思う。


「ねぇ莉沙ちゃん!莉沙ちゃんも彩音って呼んでね♪」


「うん。彩音ちゃん、よろしくね♪」
莉沙は嬉しそうに頷いた。


「あっ!!先生きたね」教室の入口には若い女の教師が入ってきていた。
俺は席に戻った。


「皆さん、おはようございます。今日から1年2組の担任になりました、宮川遥[みやがわはるか]です。1年間よろしくね!」
先生は男子にスッゴい人気だ。
まぁ当たり前と言えば当たり前だな。
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