君のいる世界
訝しげにそっちを見ると 「俺の席の隣!」
と笑った。
彼は近寄ってくると席に座り、私にも座るように促す。
別に座らなくてもよかったがすることもないので座った。
「俺、宇野咲哉[うのさくや]よろしくね♪」
ニコニコと笑いながら言っている。
そんな宇野くんがなんだか可愛くて久しぶりに笑った。
「えぇ!?俺なんか変なこと言った?」
焦っているのも面白い。
「なんでもない!私は新崎莉沙。よろしくね」
首を横に振り、名前を言った。
それから赤外線でアドレスを交換すると、中学のことややりたいことなどを教えあった。
何10分かするとだんだんと人が来はじめた。
宇野くんは楽しそうに教室に入ってくる人に話しかけている。
私は1人席に着きそれを見ていた。