君のいる世界


「莉沙ちゃん可愛いのに彼氏いないなんて驚き!」
本当に驚いたように私を見る。


「莉沙…。俺は…」
急にケータイから顔を上げて真剣な瞳で私を見つめる篠原くん。


「え!?」
(なに?私何かした?)声にならない思いが自分の中で消えていく。


「悠都?どうした?」
宇野くんがさりげなく私と篠原くんとの間に入る。


「あっ!わりぃ」
篠原くんはばつが悪そうに目をそらす。

そんな篠原くんを訝しげに見る宇野くん。


私はこの時彼が思っていることを知ることがなかった…。






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