時間は流れているんだね
私はお姉ちゃんたちのとこに戻ろうとした。

「待って!」

準が私の腕をつかんでいた。

「どうしたの?」

私が問いかけると準は無言でお姉ちゃんたちのいる部屋と逆に歩き出した。

「準!?」

「出よ…。」

えっ……?

私は戸惑いを隠し切れない。準はどんどん前に進んで行く…。

私は引っ張られながらも必死にお姉ちゃんにメールを打った。

《準と店出ます。心配しないでね☆!!》

送信した…。
大丈夫なのかな…?

大丈夫だよね…?

腕を捕まれていたはずなのにいつの間にか手を繋いでいた。

準の手は大きくて温かかった。

そして私と準は夜の澄みきった冬の空の下に飛び出した…。
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