時間は流れているんだね
「どうしたの?」


驚いて後ろを向くと準がコップを2つ持って立っていた。


「いやっ別にっ何でもないよ!!」


準は私の隣に座った。


ソファーが1つしかないからなんだけど……緊張する…。


「はい。」


準は私に片方のコップを差し出して来た。私は受け取った。


中には温かい紅茶が入れられている。


「ありがとう。いただきます。」


私はそう言って一口紅茶を飲んだ。


「おいしい…。」


本当においしい…。私が入れるのと全然違って香りもいい。


「よかった…。」


そう言う準の顔はやっぱり笑ってなかった。


少し悲しくなった。
やっぱり笑顔が見たい。






笑ってほしい……。


私の願いだった。

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