スター
「え・・?」

あたしの視界に入ったのは、屋上のフェンスに手をかける一人の女

少し近づいて見てみると、その人物が誰だか気づいた・・

「前田・・じゃん・・」

こんなトコで何やってんだろ?


あたしは声をかけることもなく、前田の様子を見ていた。

その時・・前田は、何かを決したように、ゆっくりとフェンスに・・足をかけた



・・・・ヤバイ・・

そう思うと同時に、あたしの体は勝手に動く

「ダメッッ!!」

そう叫び、フェンスに両足をかけた前田を、思いっきり引っ張っていた


・・ドンッッ

あたしも前田も、しりもちをついてその場に倒れこむ


「痛・・」

前田は、あたしに手を掴まれたまま、そう呟いた
そして、顔を上げる・・

「・・・・!?」


前田は驚いた表情であたしを見つめた
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