いつかどこかで…
祐治の耳元で囁く。


『謙吾に渡したくなくなったの?惜しくなった?…』

囁きながら…たまらず耳を咬んだ。


『理沙…』

気持ち良さそうにしている祐治にまた囁く。


『身体が合うから…?ね…合う?合ってる?…んっ…ああっ』


何を言わせたいの…私は。


彼も下から…。たまらない。


私の胸に舌を這わせ…そのまま唇まで…


溶けてしまいそうなキスをしながら…身体を揺らし…

彼から…初めて聞いた…


『理沙…愛してるよ…愛してる…』


…嘘よ。戻ってきた私への…哀れみよ

でも…

でも…嬉しかった…涙が溢れてきて止まらなかった。

『理沙…愛してる…』


夢中で囁く彼が…愛しくて…。


身体を強く抱き締めた。


『祐治……愛してる…』


嘘でもいい。いつも愛してるって言って。私はそれで生きて行けるから。


本気で愛してる。私の本当の気持ち…もうあなたは重く思わない?困らない?


愛してる…愛してるの…。

声に出して言ってもいいの?

祐治…愛してる…
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