いつかどこかで…
初体験のトラウマ
謙吾からの誘いも、祐治からの誘いも断り続けて…。
1週間が過ぎた。
謙吾にはもう会わない。
会いたくない。
謙吾が身体中に付けたキスマーク…早く消えて。
めったに誘いを断らない私を心配した祐治は、珍しくメールをくれた。
[体の具合どうだ?病院行ったか?]
本当は優しい人なんだよね…。
祐治を一方的に好きになったのは私が19歳の時。
想い続けて…20歳の春。彼に告白した。
彼は何にも言わずに…黙って私を抱いた。
結婚しているのは知ってる。最初から知ってる。
彼は私の服を脱がして…抱き締めて…。
身体を固くする私に
『初めてか?』
って聞いた位に、私はビクビクしていた。
それは…16の時の初体験がトラウマになってたから。