いつかどこかで…
『携帯…壊れた?それとも電源切ってるとか?』


私の隣に座り込んで顔を覗き込んだ。私の頭をコツンと叩いて

『痩せた?おいおい…。ヤツが出張で居ないから?やれやれ。どうせ何の連絡もよこさないんだろ』


『図星か。携帯貸して。奴から何にも入ってなかったら理沙は連れていく。貸せ。』


黙って携帯を渡した。

そんな私に溜め息つきながら、電源を入れた。

私に携帯を渡す。

着信とメール有。急いで開いたら祐治…。最後は謙吾。

謙吾は送るって言ったけど。私はバス停に残って彼のメールを開いた。


素っ気ないメール。
『電話出ないな?』
『いい子にしてろ』

ドキドキした…。嬉しかった。


『電源切ってた…。ごめんね。すぐに返事くれなかったから拗ねてたの。大人しく待ってるね』


珍しく返信が…すぐにきた。
『了解。』


なにそれ。

またメール。これは謙吾から。

[何ニヤついてるの?]


周りを見渡したら、後ろに謙吾が立ってた。


後ろから私を抱き締めて…。

『車で送らせないんなら…キスさせて…』

私の耳を咬んで、頬にキスした。振り返った私の唇を…とらえた。


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