いつかどこかで…
しつこくされたり、職場でハラハラさせられたり、突然パタリと連絡なかった謙吾。


祐治が出張から帰る前日に…謙吾がいきなり現れた。
抱かれてしまった…。



『理沙…俺の家にこいよ』
優しく頬をなでる。

『嫌だ。行かない。』


奥さんや子供のものがある家になんか…。第一なんで私が。


『俺が好きだって言ったよな。…も一回言ってよ。』

チュッって音を立てて唇を吸われた。


歳上の謙吾に、今まで 上手に出てたけど、なんかやりづらい。謙吾は私の心に完全に入り込んでしまった。


『私…どうしたらいいんだろ…』

彼は私の身体を引き寄せて抱き締めた。


『自分に正直に生きればいいんだよ…あいつより、俺が好きになる…絶対に。』


私…祐治から離れるなんて考えられない。祐治がいないと生きて行けない。


『あんな冷たい男。出張に黙って行ったんだろ?』


『だって…私がわがまま言って無理に…。逢える時だけ…優しくしてってお願いしたんだもん…』


それでも…やっと、愛してるって言ってくれた。

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