いつかどこかで…
『そんなに好きか?あんなジジイ』


失礼な人。ジジイだなんて。


『私に構うと嫌な思いするでしょ?なんで私を?』

彼はぷいと背中を向けてしまった。


『逢える時だけでいいからさ…俺を好きだって言ってくれよ。』


私のまねして。何なのよ。

そんなことしたくないよ。謙吾も好きだけど…祐治は特別な人なの…。あなたを傷付けるじゃないの。


振り向いて私を抱き締めて唇を近付けながら

『返事はするな…。俺が勝手に解釈する』


そっと唇を合わせた。

胸がキュンって…鳴った。

『ほら…こんなに俺を好きそうな顔をするのに…』

もう一度…。


舌を柔らかく絡めて…唇を吸う…。


私は彼にされるがまま…。
だけど…

祐治のメールが…。いい子でまってろって文字が…頭を離れない。


彼を見つめた。

『謙吾……帰ろ…』


これ以上こうしていたら…どうにかなりそう。


何より…祐治の事で頭がいっぱいになってきたから…。


『嫌だよ…帰さないよ…』
強くキスして…そのまま舌で肩や胸を舐めていく…


『ごめんね…謙吾…帰りたいの…』


『ダメだ。帰せない』
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