いつかどこかで…
『祐治っ…んっ…んっ』


優しく唇を塞いで、それとは対照的な彼の身体に…。私のそこはもう感覚を失う程だった。


『くっ……んはぁ…』


あっという間にイカされてしまった。


崩れる私の身体を抱き抱え、ベッドに運んでくれた。

優しく髪を撫でて、おでこにキスしてくれた。


愛してるって言って欲しい。もう一度聞かせて欲しい。だけど、彼はもう言わない気がした。

私がいい子で待てなかったから。


『理沙…』
ポツンと呟くその声に胸がドキドキした。


仰向けに転がった彼は何処か虚ろ。


彼の上にかぶさって、その唇に私の唇を重ねた…。


『祐治…愛してる…』

私の顔を両手で挟んだ彼が…ポツリと呟く。


『理沙…』

何も言わない。でも彼の目を見ていたら抑えていた感情が溢れ出して…涙がこぼれた。

今、何を考えているの?

切ない目をして…


誰よりも早くあなたに出会っていたら、私だけの祐治だったら…。

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