いつかどこかで…
ラフな服の彼の身体から
フワリと優しい香がした。

『お風呂はいったの?いい香り…』

私の為にわざわざ出てきてくれた。多分家族に嘘をついて。


私のお酒臭い匂いを付けたくなくて、そっと離れた。

ゆっくりと車を出して…。

『理沙…寂しかったんだろ?なかなか会えなくて…』

『無理はしないで…メールしてゴメン』


車はゆっくりと走る。


祐治に抱いて欲しかったけど…。無理して出てきてくれたのに、長くは一緒にいれない。


私の家の近くで車は停まった。

しばらく無言の二人。


『理沙、もう一周していい?』

返事の代わりに…彼に口付けた。私の胸が…破れそうなくらいにドキドキしているの…わかる?

ゆっくりと彼の舌が入ってくる。

『ん…はァ…』

角度を変えながら…長い時間 舌を絡ませあった。

『あ…んっ』

『理沙…』


苦しい…息も胸も…

抱いてほしい…

祐治…
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