きみへのおくりもの
でしょ。あなたはわたしの生徒だし、わたしも生徒に恋愛感情なんか持てないわ」
ごめんなさいと、加里奈は言って俯いた。
和也は加里奈に気持ちを伝えたいだけだったはずが即答で振られてしまい、首を竦めて落胆した。 あ〜俺のナイーブなハートが泣いてるよ〜
「ねぇー1つ聞きたいことがあるんだけど・・・」
「何ですか。中根先生・・」 素っ気なく答える和也。「わたしのクラスで始業式からまだ登校してない生徒がもう1人いるでしょう?」
「サトシのことらしい?あいつなら学校には来ないよ」
「どうして?まさか登校拒否でもしてる子なの・・・」 「ううん。サトシは病気なんだ。正月明けからずっと入院してる」
「そんなに重い病気なの?」 和也は無言で頷いた。
「ねェー、わたしをその子がいる病院に連れてってくれない?」
「サトシに会うつもりか・・ムダだよ。担任が来たからって学校に行く気になんかならねェーよ」
「それでもいいの。ねっ、だからお願い」
真剣なまなざしで迫って来る加里奈。
お〜い! 反則だろ。それ!?
「わかったよ」
あっさりとOKしてしまう自分も情けない。
「じゃ決まりね♪〜荷物取って来るから校門のところで待ってて」
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