きみへのおくりもの
リュウおばちゃまがサトシの身体を受け止め、近くにあった椅子に座らせた。
子どもたちが、すご〜いと拍手する。
サトシはまだ自分の足で歩き切ったことに驚いている。
「じゃ〜最後に〜今月お誕生日の子のなかから1人だけ魔法をかけてあげよ〜う。魔法ーかけてほしい子はいるかな〜」
「はーい はーい☆」
今月誕生日の子たちが一斉に手を挙げて飛び上がっている。その中には車椅子に乗った女の子も、遠慮がちに手を挙げている。
「誰にしようかな〜」
手を挙げている子たちに人差し指を向けて、歌を歌いながら一人一人指を指していく。
「〜天の神様のいうとおり〜♪〜
〜鉄砲撃って バン バンバン〜
〜もう一つおまけに バン バ・ン バ・ン バーン〜♪〜」
リュウおばちゃまの指が止まった。
「かおりちゃんだ☆かおりちゃんも足が悪いね。じゃリュウおばちゃまが、このお兄ちゃんとおンなじように歩けるようにしてあげよう〜」
言って、かおりちゃんの足が悪いね。じゃリュウおばちゃまが、このお兄ちゃんとおンなじように歩けるようにしてあげよう〜」
言って、かおりちゃんの足におまじないをかける。
「かおりちゃんの足が〜歩けるように〜なぁ〜れ〜 えい☆」
数メートル程、離れて手を広げた。
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