きみへのおくりもの
連絡先もわからないんだろ?どうやって探すんだよ」
「そういう痛いこと言うなよ。俺だって連絡先聞きそびれて後悔しているんだからさ」
「なぁ、そんな女の話なんかよりさ、うちの担任、マジまぶいんだ」
「は・・・担任?」
「あっ、そうか・・・和也は今日が初めての登校だったもんな。超〜美人なんだよ。年齢22歳。初々しくてさ〜」
「今の俺には興味ねぇよ」 キンコーンカーンコーン 授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
ガラガラッ
教室の前のドアが開く。「チャイムが鳴ったらすぐ席に座りなさい」
今や話題中の美人担任しよう。
教室に入って来て、教壇へと向かう。
その声に憮然として顔を上げる和也。目を丸くして立ち上がる。
椅子が勢いあまって後ろにガシャー!!と音を立てて倒れ、教室中に響き渡った。
自席に戻りかけていた守はポカーンと口を開けて、不思議そうな顔を和也のほうに向けている。
「守、やっと見つけたぜ〜俺のエンジェル」
「え、マジっ。和也が一目惚れした人って・・・もしかして、加里奈先生!?」
美人担任・中根加里奈は和也と目が合うと、まぁと声をあげた。
そして、ふたりはしばらくの間見つめあった。

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