からふる・ぱれっと

…ガクッ!!


南は息を荒げて力なくその場に崩れた。


目には今にも零れ落ちそうなくらい涙を溜めていて、頬は火照ったように赤くなっていた。


そんな色っぽい南を見て、俺はさらに掻き乱される。


落ち着け。


落ち着け、俺。


何から話そうか迷っていた時だった。


「…せんぱぃ…。」


息を落ち着かせながら南は言った。


「…好きです…大好きです…先輩のこと。」


南はいつものように笑って言った。


だけど、俺はいつもと違う返事をした。


「…滅茶苦茶にしたいくらい愛してる。」


南を俺の方へ引き寄せて…。


力一杯抱き締めた。


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