からふる・ぱれっと

…たく、油断も隙もねぇ。


何度言ったらいいんだか…。


「…お二人さんよぉ。不純性行為は奥でヤってろって。」


「不純性行為っ!!!!」


「…わかった。」


焦る南に、微笑むハルキ。


「鍵は?」


「いつもんとこ。」


「わかった。…南、たっぷり可愛がってヤるよ?」


「なっ…!!」


更に赤くなる南を抱き上げて、ハルキは奥に歩き出した。


「…いってら。」


作り笑いで手を振ってやった。


…『dear you』の本当の意味、か。


愛しき君…。


汐莉。


一人の名前が脳裏をよぎる。


どうやら忘れようとしてたものを、あいつらのせいで思い出しちまったらしい。


「…汐莉。」


俺の愛しき君。


…会いたい。

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