からふる・ぱれっと

真夏の暑い中、学校主催の勉強合宿が行われた。


うちは最悪なことに雪子ちゃんと同じ部屋に振り分けられた。


「ちなみに〜雪子ちゃんは好きな子いないのぉ?」


莉奈がいきなり恋バナを始めた。


「えっ、ええっ…いないよぉ?」


雪子ちゃんは動揺しつつも否定した。


「えー?…じゃあ、綾香は〜?」


「は?うち?…いない、いない。」


はっきり否定すると、莉奈はニヤリと笑った。


「さてはまだ牧元君を引きずってんだな?!」


「んな訳ないじゃん…。」


うちは呆れて溜め息を吐いた。


その時だった。


「あのぉ…。」

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