【短】ひこーき雲
まさかの事実
「はあ〜…。」放課後になり、いまだに空を見ていた俺に陽介が近寄ってきた。

「帰らないのか?」
陽介の片手にはカバンが握られている。


「うーん…そうだなぁ。」
帰るか、と言いかけた時、携帯が震えた。

何気なくメールを開くと『仲口綾』と表示されている。

心臓がうるさくなるけれど、メールを読んでいく。


『ひこーき雲です。学校の外で見れました。』
短い文と共に写真が添付されている。

青い空にくっきりと細く白いラインが浮かび上がっている。
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