キミに真心をこめて
『お前、ちょっと落ち着けよ。こっち来い!!』
洋平は俺の様子を見て、冷静に話せる状態じゃないと判断したんだろう。
俺をベランダへと連れ込んで、落ち着かせてくれた。
『ごめんな、洋平。もう頭の中めちゃくちゃだよ…!!』
『別にいいよ。それより何があったんだ??お前がそこまで混乱するんだから、よっぽどのことなんだろ。』
俺は大きく深呼吸して、さっきの事を思い出した。
少し震えている指先を押さえながら。
『落ち着いて聞けよ。』
『いや、俺は落ち着いてるから。頼むからお前が落ち着いてくれ。』
その言葉に少し心が軽くなった気がした。