キミに真心をこめて

もしかしたら遥かも。


電話の着信音を聴き、おばさんはいち早く電話に出た。


が、その電話は愛しい我が子からでは無かった。


電話の相手は警察。


『………え??今、なんて……??』


そして、警察から告げられた言葉は、おばさんを絶望の淵へと突き落とすには十分な言葉だった。


『わかりました…。今からすぐ向かいますっっ!!』


ガチャンッッ


乱暴に切られた電話。
それを聴いた渚も、何かを感じ取ったのかリビングから出てきた。


『お母さん。今の電話、遥姉ちゃんからー…??』


その問いにおばさんは答える事は無かった。


そしてまだ幼い渚に、遥の身に起こった事を告げる事も無かった。


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