キミに真心をこめて

次の日、おじさんとおばさんは早速警察署へ行った。


遥を保護してくれた、あの刑事。
折上さんに全てを話すために。


『ストーカーに遭われてたんですかー…。』


おばさんに全てを聞いた折上さんは、話を聞きおわったあと眉間にしわを寄せ、軽く舌打ちをしたらしい。


『犯人に心当たりはないんですよね??』


『はい…。でも何度番号もアドレスを変えても、それでも無言電話もメールもきたんです!!だから犯人は…遥の身近な人物だと…。』


『遥さんを保護したとき、犯人の顔を見たか聞いてみたんです。やはり思い出したくないのか、首をひたすら横に振っていました。』


そりゃ、そうだ。喜んで顔を思い出す人なんていないだろう。


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