キミに真心をこめて
折上さんは聞いた話をメモ帳にまとめると、それを見たまま何も喋らなくなった。
『お話していただき、ありがとうございました。こちらでも全面的に捜査しますので。また何か思い出したら、お話お願いします。』
『…………はい。』
『あの、ちなみに今日旦那さんは??』
『家にいます。私がここに来る代わりに、家で遥をみてもらっています。』
かなりの精神不安定状態だから。
あんな状態では家に一人でおいていけない。
そう言ったおじさんは、家に残ったらしい。
『そうですか。ご主人にもよろしくとお伝えください。』
爽やかな笑顔で言う折上さんに、おばさんも精一杯の笑顔を返した。
『はい。それじゃあ、また。失礼します。』