キミに真心をこめて
記憶の徘徊
『…ゆ…いち…ゆう………ち…。』
遠い、遠いどこかで俺を呼ぶ声がする。
一体誰なんだ??
でも、周りは白いもやがかかっていて何も見えない。
『……い……お………ゆう…。』
ほら、また声がする。早く声のするほうへ行かなきゃ。
白いもやだけの空間を、俺はひたすら歩く。
でもどんなに歩いても、何もない、何も見えない。
『…ゆ……ち…き……い…。』
ただ声が聞こえるだけ。
あれ??
どのくらい歩いたのか、遠くの方に何かいる。
ここからじゃ、よく見えないけど、あれは…。
思わず手を伸ばす。掴みかけたその先にいたのは