キミに真心をこめて
なるほど。夢の中で聞こえてたのは、洋平の声だったのか。
確かに聞き慣れた声だ。
もしかしたら…と、期待した俺が馬鹿だった。
『俺何度も、勇一起きろって言ったんだぞ。』
母さんから出されたのであろうコーヒーを啜りながら、洋平は口をへの字に曲げてる。
『悪い。コーラ奢ってやるから。それより、話ってなんだ??』
『あー…。学校行きながらでもいいか??まずは早く準備してこい。』
起きたばかりだから、パンツ一枚だし顔も洗ってない。
『すぐ準備するから、適当に漫画でも読んで待っろ!!』
俺は身仕度を済ませると、人の部屋で漫画を読みつつくつろいでいた洋平を引っ張りだした。