キミに真心をこめて

『あーーー!!!!!』


横で寝ていたはずの洋平が、凄い勢いで叫びながら起き上がる。


あまりにも突然なもんだから、心臓が爆発するかと思った。


『なんだよ、突然!!びっくりさせんなよ!!』


『いや、あ、ごめん。』


寝呆けてるか知らないが、少し挙動不振になっている。


『あのさ、俺今凄いこと思い出したんだけど…。』


凄いことって…。寝てたんじゃなかったのかよ。にやけてたくせに。


しかも顔に寝あと付いてるぞ。頭には草まで付いてるぞ。


どうせくだらない事だろうと思い、適当に流そうとしたら


『いるかもしれない。遥が転校した理由を知っている奴。』


この一言が、今後の俺の運命を大きく変える。


こんなこと誰が、予想できただろうか。


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