キミに真心をこめて

『今、なんだって…??』


いるかもしれない??


転校した理由を知っている奴が??


『馬鹿な事いうなよ。遥は学校にも、クラスの仲良かった奴らにも、俺にさえ理由を言わずに転校したんだ。知っている奴なんて…いるわけないだろ!!』


つい、むきになり怒鳴ってしまった。


でも本当にそうなんだ。いるわけないんだ、どんなに探しても。


本人以外知っている奴なんて…いるわけがない。


『よく思い出せ。遥が転校したことを知らされた、あの日のことを。』


今さっきまで思い出してたっつーの。


『あの日は、先生を含め皆悲しんでたよな。特に女子は泣いてた。』


みんな突然の転校だから、悲しんでたんだ。


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