キミに真心をこめて
『お前さぁ、そんなにガツガツ食うと喉につまるよ。』
そう言いつつ、洋平は水を差し出してくれた。
誰のせいでガツガツ食ってると思ってるんだよ。呑気にラーメンなんか啜りやがって。
『てかさぁ、なんで怒ってるのさ。俺が食券買いに行くときは普通だったじゃん。』
状況が全くわかってない洋平は、一人キョトンとしている。
俺は差しだされた水を一気に飲んだ。よく冷えていて、喉をいい感じに刺激する。
『さっきさ、お前が戻ってくるほんの前まで、横にいたんだよ。』
『誰が??あ、もしかして先生!?』
『違うよ。いたのは…猪股咲季。』