キミに真心をこめて

『あいつ、良い奴なんだか悪い奴なんだか、わかんねぇな。』


そんな独り言を言いつつ、俺は来た道を戻る。


多分、カゴの中に落ちてるはずなんだけど…。


そろそろ、チャリが見えてくるはずだ。


…………あれ??


誰かいる??


そこにいたのは、髪が長く綺麗な顔をした女の子。


ちょっと待てよ…あの子…。


俺は高鳴る心臓を押さえつつ、忍び足でその女の子に近づいた。


似てる…。いや、本人か…!?


なんでここに…??


そこにいた女の子は、あいつに似ていた。


ここにいるはずのない、あいつに。

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