キミに真心をこめて

『知りたいよね??でも教えなぁい。遥との約束だもん。』


『約束??約束って何だよ!!』


『勇一、落ち着けよ!!』


怒りに身を任せて、今にでも猪股を殴りそうな俺を洋平が必死に止める。


『これは遥との約束だから。転校した理由は絶対に言わないって。それにね…。』


猪股はなぜか俺から視線を外すと


『理由を聞いたら、佐瀬君、絶対にショックを受けるよ。』


静かに呟いた。


ショック??遥が転校した事実だけで十分ショックを受けてるのに、理由を聞いたらショックを受けるなんてー…。


『ちょっと待てよ。』


ここで口を挟んだのが洋平だった。

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