キミに真心をこめて

道場へ着くと、すでに稽古は始まっていて、熱気で溢れている。


俺は慌てて袴に着替えると、準備体操、素振りを充分にして稽古に参加した。


俺が稽古に参加したちょうどその頃、星先生も道場へ来た。


一人一人の動きをじっくり見ている。


俺はさっきのを挽回するかのように、人一倍稽古に望んだつもりだった。


それにこの時だけ、遥のことを忘れられるかー…。


『集合!!』


二時間の稽古を終えた後、主将が集合をかけた。


部員全員が星先生の元へ集まる。


『明日は八時にここに集合して、相手先の学校へ行くからな。各自遅れないように。今日はこのあとストレッチをして、明日の準備をしたら解散。わかったか。』


『はい!!!』


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