キミに真心をこめて
『洋平!!大変だ!!』
俺は教室へ駆け込むと、呑気にコーラを飲んでいた洋平にさっきの事を話そうとした。
『勇一やっときたか。もう朝のHR終わったぞー。あ、お前は下痢でトイレに行ってることになってるから。』
下痢!?ふざけんなよ!!
って今はそれどころじゃねぇんだった。
『そんな事はどうでもいい!!さっき財布を取りに戻ったら、あいつがいたんだよ!!』
『は??お前、どうしたの??』
洋平は話が掴めないらしく、口をアホみたいに空けている。
『似てるなんてもんじゃない…あれ、絶対に本人だよ…。でも…なんであいつが…。』
洋平に話すどころか、独り言のように呟いている自分がいた。
でもこの時の俺は、それほど混乱していたんだ。