天使の涙
部屋を出てすぐの階段を下に降りると、そこにはすでに用意された朝食と、じーちゃんとばーちゃんがいた。
じーちゃんとばーちゃんが私達を見て微笑んだ。
「よく眠れたか?」
「レナちゃん、レイジ君、おはよう。」
親はいない。私達は今、母方のじーちゃんたちと四人で暮らしている。
「おはよっ!それはもうぐっすりに!」
レイジが二人に笑いかけて椅子に座ると
「おはよう。」
私もレイジの隣に座った。
「昨日の夜は暑かったねぇ。」
ばーちゃんがそう話すのを聞いて、私はまたあの夏を思い出した。
私が死なせた小さな命とともに。