聖なる夜に
「なんでいるの?悠。」
「梨佳、思い詰めているとここに来るから、だからここかなって。」
爽やかに答えた悠に対し、怒りは増えていき、いってはならないことを言ってしまった。
「悠、あなたは私のこと本気じゃないのね。」
いってしまった。
別れたくないのに、言葉は勝手に発せられる。
「結局は遊びだったんでしょ?私に"好き"とか"愛してる"とかいったのも、嘘だったんでしょ?そんな悠なんか嫌い、大嫌い!」
嘘よ、大嫌いなんて。
好きで好きで仕方ないくせに、嘘をついてしまう。
弱い私を見てほしくなくて、精一杯強がった。
その瞬間、体が暖かいものに包まれた。