隣の男はよく見える


すっかり静と駿くんは、意気投合したらしく?


「ただいま~。」

「おじゃまします。」


二人で帰って来た。



「は?何で?」



「『何で』じゃなくって、

『お帰りなさい』と

『いらっしゃい』だろ?」



静がソファーに座り込んで言った。



はあ?


あんた何様?



「いらっしゃい、駿くん。」


取り合えずお客には言っとく。


「悪いね。汚い部屋でさ~。
遠慮しないで座って。」


静が威張って言った。


汚い部屋で悪かったわね!



「すみません。急に・・・。」


「うんん、全然いいのよ。」


そう言いながら引きつり笑い。



駿くんが辺りを見回してる。



見なくていいから・・・。



やっぱ普段から掃除はしとくもんだと実感中。




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