隣の男はよく見える

「本当なのかい?」


その声の主が聞いた。


「うん。3カ月だって・・・。」


相手は女。


「俺の・・・?」

「当然じゃない!」


女の方が少し声を荒らげた。



たぶん・・・


女の方も・・・


私の知ってる人物・・・だよね?



私はもう、すごい聞き耳状態。



目の前の駿くんの言葉なんて入ってこない。



話の内容が

ちょっと聞いただけでも何なのか分ってしまった。



本当に彼なら・・・



そこに居るその声の主が・・・

私の知る彼なら・・・




彼じゃない・・・

そう



願いながら・・・



< 193 / 363 >

この作品をシェア

pagetop