隣の男はよく見える
抱きよせられ・・・

旭の顔が・・

ゆっくりと近づいてきた



本人の意思と関係なく・・・

まぶたが自然に閉じた




数秒?数分?



意識が戻って・・



と同時に・・・

「うわっ!」




私は旭を・・・

突き飛ばしていた



『総ちゃん』と・・・

同じように・・・





旭が机から落ちた。


「あ、旭?」


「・・・っ・・。」


声にならない旭


「ご、ごめんね、旭。」



慌てて倒れたままの旭に駆け寄り

起こそうとしたら・・・



「さくら、どんだけ怪力?」


そう言って・・・



また



「え?」

引き寄せられた



なんで抵抗しない・・・の?


私・・・

どうしちゃった・・・の?




これは・・旭・・・でしょ?



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