隣の男はよく見える

「さくら・・・好きだ。」


耳元でそう囁かれて・・・


フッ・・・と

気が遠くなりそうだった。



甘い・・甘い・・誘惑


旭の中に・・・落ちて行く



その時・・・



気が付いた。





「やめてよ!
絶対にあり得ないから。」



「これだけ情熱的に返しといて?」


旭が笑って言った。


でも・・・目は笑って無い。



怒ってる?



言わなきゃいいのに勝手に口が・・・



「私は旭に興味ないから。
社内なんて身近なとこに興味ないから。」



「それって、お隣しか興味ないってこと?
まだ、目が覚めない訳?」



また・・軽蔑?




< 283 / 363 >

この作品をシェア

pagetop