隣の男はよく見える
なんでそんなこと言ったのか分からない。


ただ・・・怖かった


そう


自分を守ろうとして・・・


旭に対する精一杯の私の抵抗―――


「なんとでも言って!
私は小暮くんと付き合いますから!」


「本気で言ってるのか?」



唸るように旭が・・・言った。


苦しそうに?

辛そうに?


そんな目で見ないで!


どうして・・・

どうしてそんな顔するの?


ズキッ!


胸が痛いのは・・・どうして?






そして・・・


旭から逃げた。



「さくら!」



全部放ったらかしで・・・





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