隣の男はよく見える

「オレ、お隣じゃないしィ。」


バカにした言い方。


「お隣なんて関係ないよ。
今は旭が好きなの。
これは、本当なの。」



信じて!




でも・・・

最後まで気持は伝わらなかった。



これが・・・

最後・・・なのに


このままさよならしたくない!





「また、いいお隣見つけろよ。」


そう言って・・・


本当に


旭は去って行ってしまった。




振り返らない


背中


追いかけたいのに・・・



涙が溢れて・・・



前が見えなかった。












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