隣の男はよく見える

完全に逆ギレ?


そんな私に前沢くんが静かに諭すように・・・





「俺のアドバイスなんか役に立たないだろうけど・・・
立花さんって前にも転勤の話あったって所長が言ってました。」




前って・・・いつ?





「『絶対に転勤しない。』って所長に言ったらしくって、
『好きな女でもいるのか』って聞いたら答えなかったって。」




いったい・・・前沢くんは・・・


何が言いたいの?





「俺が思うに・・ってか所長も思ったらしいけど、
その相手って社内に居たんだろうって。」




「社内?」

黙って聞いてたけど・・

「社内なんかあり得ないじゃない。」



この営業所にいるの私と後輩だけ・・・



「しかも、北山さんって当時・・
2年前は居ませんでしたよね?
当時は・・」



「大お局が・・・いたわ。」



それは・・・あり得ない。



「消去法を使わなくても残るは・・・


神崎さんですよね?」




なんか・・・

安っぽい推理小説じゃないんだから・・・



犯人は・・じゃなくって・・



私?


だって・・・



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