隣の男はよく見える
・不思議な縁・・・隣の男は・・・
緊張する・・・
こんなの初めてだ・・
手が震えた。
指先に全神経が集中してる感じ。
そして、その指先を見つめながら
親友の言葉を思い出した。
『せっかくのチャンスじゃない。
静くんが頑張ってくれたんでしょ?』
『そうだけど・・・まさか・・・ね。』
『お隣好きのさくらにとったら、
完璧じゃない。』
『また・・・そ~ゆうこと言う・・。
そのお隣好きが災いしたんだから・・・。』
『なに言ってんの?
さくらにとっての最初のお隣はヒーローだったじゃない?
3才のとき、
砂場で助けてくれたあの子は誰かの変わりじゃなくって
純粋にヒーローだったじゃない?』
純粋に・・・ヒーロー
私を孤独から助け出してくれる・・・
ヒーロー
じゃ・・・私はヒロインになる!