隣の男はよく見える
翌朝―――

お腹がすいて目が覚めた。

何も食べないで寝ちゃったんだっけ・・・。


居間のソファーで静が寝ていた。


寝顔も・・・美しい。

本と我が弟ながら実に・・・美しい。



基本的に私は綺麗なものが好き。


このまま起きなきゃ・・・毒を吐くこともないのに・・・。



「う、、、、、く、苦しい。

なにするんだよ!」


静が飛び起きた。



「ごめ~ん。あんまり寝顔が可愛いから息止めてみた。」

「人を殺す気かよ!」

「死なないわよ。」

「鼻と口押さえられたら普通は窒息するだろ!」


静が怒ってる。

くっ・・・面白い。



「お姉さまを侮辱するからよ。いい気味。」

「さくら、この借りは返すからな!」


静は、低血圧だから寝起きが悪い。

だから・・今、最高にご機嫌ななめ。

ま、私のせいでもあるんですけど・・・。



取り合えず昨日の借りは返したしい~





勝手に満足していたのだが・・・


静の逆襲が・・・・

後から起こるなんて・・・


大失敗!



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